ソーラーパネルの市場をリードする韓国ハンファ本社
最新のサステナブルビルにリノベーション

UNStudioが手がけていた韓国・ソウルの清渓川沿いにあるハンファ本社ビルのリノベーションが完了した。ソーラーパネルの世界市場をリードする企業の本社ビルらしく、最新のサステナビリティ要件を満たすようにアップデートすることを目指した。

環境への配慮をベースに、解体したり新しいものを建てたりするのではなく、既存の建築のリモデリングに挑戦。さらに、効率的な作業により、改修中でもハンファ職員は建物内で活動を継続できたという。

ファサード、共有スペースのインテリア、ロビー、会議室、講堂、エグゼクティブエリア、造園の再設計が行われ、健康的な室内環境、非常に柔軟なプログラム、ソーラーパネル搭載のエネルギーを生み出すまったく新しいファサードが完成。

ファサードは多様さ、不規則さ、複雑さを全体にわたって表現。レストラン、エグゼクティブルーム、スカイガーデン、セミナースペースなど、ファサードの多様性がそのままプログラムの多様性につながっている。

さらに、窓ガラスを傾斜させることで直射日光を避け、南側のファサードは上部で直射日光を受け止められるように角度をつけた。窓と壁の比率からファサード全体で55%の透明度を実現し、南/南東のファサードには太陽光パネルを取りつけている。

一方、インテリアは、天井を高くし、天然素材や植物を配置することで訪れた人に落ち着いた雰囲気を提供。細やかな配色と木製家具を組み合わせており、南北のエントランスロビーでは、カフェテリアが社交的な環境を作り出している。

埋め込み式の照明など、直感的なデザイン要素がエレベーターホールから共有エリア、廊下、会議室やワークスペースまで続き、プライバシーと自然光のバランスをとりながら明るさの異なる作業環境が生まれた。End