写真家・吉田明広の個展「RESILIENCE」、
「反発」の空間とグラフィックデザインはnendoが手がけた

▲Photographer:Akihiro Yoshida

写真家・吉田明広の個展の空間およびグラフィックのデザインを、デザインオフィス nendoが手がけた。

同展は、水風船がぶつかった瞬間の表情を高速シャッター撮影でとらえた作品シリーズを展示しており、弾性や反発力を意味する「RESILIENCE」と命名。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

そこで、 展示デザインもこのテーマに沿って、ロゴは文字の両端から圧力が加わり、中央付近が「圧縮」されているようなデザインを採用。

図録の表紙にはコシの強い合成紙を使用し、ケースに無理やり押し込んで収めることで、本がつねにケース内で「反発」している状態を作り出し、背表紙に独特の湾曲のある表情が生まれた。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

展示される作品はすべてアクリル板に高精細出力されたもので、あえて額縁をつけたり、 ピクチャーレールから吊ったり、壁に貼り付けたりせず、薄い金属板の「しなり」や「復元力」を使って柔らかく作品を支えることにした。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

壁に飾られた小さめの作品には厚みが0.2mmのステンレス板を使い、比較的大きめのものには板厚を0.3mmにするなど、作品の重さに応じて反発力を調整しながらギリギリのバランスを追求。 また、展示台に置かれた作品は、0.08mmの板で片側を浮かせることで水風船の影が下に落ち、さらに浮遊感が増すようになっている。

いずれも鑑賞者が前を移動すると、その振動や風によってわずかに揺れ、作品がもつ世界観を引き出してくれることを目指したそうだ。End

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

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▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

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