中国の伝統の細工技術フィリグリーを活用して
nendoがアクセサリー「candy-wrapper collection」を手がけた

▲写真:Akihiro Yoshida

佐藤オオキが主宰するデザインオフィス nendoは、中国のアクセサリーブランド CHJのためにアクセサリー「candy-wrapper collection」を手がけた。紀元前から存在していたと言われる中国の伝統技術「フィリグリー」を用いたコレクションである。

▲写真:Akihiro Yoshida

▲写真:Akihiro Yoshida

フィリグリーは、金や銀を直径0.2mm~0.6mm程度まで糸のように細く伸ばしたものを編み合わせ、これを溶接していくことで立体物へと作り上げる技術で、まるでレースのように見えることが特徴だ。そこへパールや石を添えたり、エナメルで隙間を埋めることで着彩し、古くから装飾品やオブジェなどに使われてきたそうだ。

CHJからはこの技術を用いて、従来よりも若いターゲットに向けたアクセサリーコレクションのデザインが求められたという。

そこで、小さなパールやクリスタルを「飴」に見立て、それを覆う「包装紙」を金細工で表現することにした。中の「飴」はあえて固定しないことで、「包装紙」の隙間からその動きがちらほらと見えるようにしている。

▲写真:Akihiro Yoshida

▲写真:Akihiro Yoshida

これにより「伝統工芸と量産品」「ラグジュアリーとカジュアル」そして「長く愛されるパーソナルなものと、「瞬間的に消費されるもの」という複数のレイヤーの対比が鮮明なデザインができあがった。

キャンディー型はネックレス、ブレスレット、ピアスの3アイテムを用意し、ロリポップ型はこれにリングも加えた4アイテムで構成。

▲写真:Akihiro Yoshida

▲写真:Akihiro Yoshida

さらに、ギフトボックスや紙袋には、チープなお菓子の包装紙に使用されがちなフォントやモチーフを使ったパターンを作成。ゴールドの箔押しで仕上げることで、このアクセサリーがもつ二面性をここでも表現することを目指している。End

▲写真:Akihiro Yoshida

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▲写真:Akihiro Yoshida

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