「喜びと狂気のあいだにある平常心」を体験できる40mのすべり台
デンマーク・コペンハーゲンのアートインスタレーション

▲写真:Kontraframe

デンマーク・コペンハーゲンにあるデンマーク建築センターにこのほど、高さ15m・全長40mもあるらせん状のすべり台が登場した。

BLOXと呼ばれるビルの4階全体にわたって張りめぐらされた常設のアートインスタレーションで、訪れた人は40mを滑り落ちる体験が楽しめるそうだ。

▲写真:Jesper Værn Jensen

▲写真:Kontraframe

このプロジェクトは、コペンハーゲンの発展やデンマークのデザインおよび文化体験に興味がある人に対して、建築のことをもっと知ってもらおうとデンマーク建築センターが企画。

▲写真:Kontraframe

ロンドンのテート・モダンなど、世界中の美術館でこうしたすべり台のアート作品を手がけてきた、ベルギー生まれのドイツ人アーティスト、カールステン・ヘラー(Carsten Höller)が特別に設計。ヘラーの作品としては、スカンジナビアで初めて登場したものである。

「建築には、階段やエレベーター、エスカレーターはあるのにすべり台を使わないのはどうしてでしょうか」と同氏は語る。そして、「速くて安全でエネルギーも使わないですし、利用者には『喜びと狂気のあいだにある平常心に心地よいパニック』のような感覚をもたらす」のだそうだ。

▲写真:Kontraframe

▲写真:Kontraframe

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また、この巨大な作品は総重量が4トンで、13の部分を組み合わせ、94枚のアクリル樹脂、159個のネジを使用。設置には21日もかかった。

▲写真:Kontraframe

デンマーク建築センターが入居するBLOXはOMAがデザインした建築で、主にガラスとスチールでできたブロックを積み上げたような、インダストリアルな外観が特徴的である。そこに登場したこの驚くようなユーモラスで遊び心のあるすべり台は、多くの人の顔に笑顔をもたらすことだろう。

▲写真:Kontraframe