ダイキン工業と発展国をサポートするベンチャーWASSHAが
アフリカでエアコンのサブスクリプションサービスを提供

▲エアコン設置の様子

アフリカ最大の小売店プラットフォーム構築を目指す東大関連ベンチャー「WASSHA(ワッシャ)」は、ダイキン工業とエアコンのサブスクリプション事業を行う新会社「Baridi Baridi(バリディバリディ)」を設立したことを発表した。

今回の協業では、ダイキン工業が持つ、耐久性に優れ高効率で環境負荷が低いエアコンとサービス網の構築力、およびWASSHAが持つ、モバイルマネーを経由した料金回収技術と東アフリカでビジネスを展開するノウハウを活用。

ユーザーが日・週・月ごとに使用料をスマートフォンで支払うことで、エアコンを使用したいときだけ使用できるサブスクリプションサービスを展開する予定だ。

▲ダイキン工業メンバーとWASSHAメンバーの集合写真

同社はこれにより、従来エアコンを購入できなかった所得層の人々にもエアコンが普及する可能性があるとしている。まずはタンザニア連合共和国で事業を展開し、将来的にはアフリカだけでなく、他の空調未成熟市場への展開を目指している。

ダイキン工業とWASSHAは、2019年11月から2020年2月までの3か月間、タンザニアにおけるルームエアコンのサブスクリプションの事業性を検証する実証実験をすでに行っている。

現在、タンザニアでは、省エネ性能が低いノンインバーターのエアコンが普及しており、エアコンユーザーは高額な電気代を支払っているという。また、サービス業者の据え付けや修理の技術が未成熟で、トラブルが解決できないケースも多くあるそうだ。

検証結果から、エアコンの有無が集客や客の滞在時間に影響を与える小規模店舗などで大きな需要があること、そして、温暖化係数の低い冷媒を使用し、耐久性に優れ、高効率のインバーターエアコンを普及させることで、環境負荷を軽減できる可能性があることを確認した。

社名には、「空気を冷やすことで、快適な空間を届けたい」という思いを込めて、スワヒリ語で「冷やす」という意味の「baridi」という言葉を用いている。End