中国発の国際的なデザインコンペ「Design Intelligence Award」
2020年度の応募作品の締切は7月6日(月)まで

2015年に中国で設立された工業デザインの国際的な学術賞「Design Intelligence Award」(DIA)は、2020年度の応募作品を募集している。

DIAは、「Intelligence of Humanity」「Wisdom of Life」「Fusion of Tech & Art」「Brain of Industry」をコアバリューに掲げ、デザインの原点である「Design Intelligence」へと立ち戻ることを提唱しているデザインコンペティションである。

過去4年間では、56の国と地域から応募作品があり、前年度の2019年には36の国と地域から7,280点の応募を記録するなど、世界から注目されるデザイナーのためのプラットフォームへと成長している。

審査を行う専門家も、2016年の60人から2017年には300人、2018年には49の国と地域から500人へと増加。中国以外の専門家は全体の70%となる357人にのぼり、デザインの団体・協会のディレクター、デザイン系大学の教員、著名デザイナー、デザイン博物館の専門家、キュレーター、デザイン雑誌の編集者など、多彩なメンバーが厳正な審査を担当する。

今年度は、「Product Group」と「Concept Group」の2部門で構成されており、いずれも企業や大学、教育機関、個人の参加が可能。製品、ソフトウェア、サービスなど、あらゆるジャンルのデザインが対象となる。

「Product Group」は、2年以内に商品化可能なプロトタイプを募集。伝統文化を現代風にアレンジしたデザインが求められる「Cultural Innovation」、生活機器やケア用品など日常生活の知恵にフォーカスした「Living Wisdom」、産業機器の変革・アップグレードや生産システムの効率化を目指す「Industrial Equipment」、デジタル製品やデジタルサービスのための「Digital Economy」の4つのカテゴリーに分類される。

一方、「Concept Group」は、商品化されていないデザイン案が対象で、「Product Group」と同じ4カテゴリーを用意。今年度のテーマ「Design Transformation」に沿って、個人の価値や社会の価値、そして人々の未来を変える価値といった「価値の創造」が求められる。さらに、「Design Challenge for COVID-19」というテーマも設定しており、デザイナーが危機を乗り越え、未来を創造することも目標としている。

評価基準はピラミッド型の3層からなり、機能性、審美性、技術性、ユーザーエクスペリエンス、サスティナビリティをベースとし、人類への貢献、未来へのコミットメント、産業界での適合性という「方向性」も求められる上、社会への影響と産業界の発展という「インパクト」も重視されるそうだ。

応募期間は2020年1月9日(木)から7月6日(月)まで。およそ300点に優秀賞が贈られ、そのうち「Product Group」では、金賞100万元(2作品)、銀賞20万元(8作品)、銅賞10万元(10作品)が、「Concept Group」では、Future Talent賞8万元(2作品)とYoung Talent賞3万元(8作品)が贈呈される。*ちなみに100万元は日本円で1500万円ほど。

そのほか、受賞者には、トロフィーと賞状、作品プロモーション用のDIAロゴの使用、展示会への出展、「D・Will Lecture」と呼ばれるフォーラムへの参加、世界中のメディアへのプロモーション等も特典として授与されるスケールの大きいアワードになっている。End

「Design Intelligence Award 2020」

応募期間
2020年1月9日(木)~7月6日(月)
公式サイト
https://en.di-award.org/
登録方法
https://cdn.di-award.org/data/article/file/2020/05/08/02_52_19_kyzpw5ipx7aeu22r.pdf