石上純也、JINSの中国・上海店舗デザインを設計
直線的なディスプレイで効果的にアイウェアを陳列

アイウェアブランドのJINSは、「Red Dot Award 2020」において、Product Design部門 Interior Architecture and Interior Designカテゴリーにて最高賞を受賞した。

同賞に選ばれたのは、建築家・石上純也が店舗デザインを手がけた中国・上海の「JINS 上海環球金融中心店」。人や商品でごった返すショッピングモール内に巨大な空っぽの空間を作り出し、訪れた人を惹きつけながら、アイウェアを効果的に陳列することを目指したプロジェクトである。

店舗内には、最長で12mもあるコンクリート製のキャンチレバーテーブルを5台設置。店内に長く伸びるこれらのテーブルは、草原に漂う雲を表現したものだそうで、テーブルに落ちる影は店舗の外の通路に達し、通路に落ちる影までもが店舗デザインの一部となってる。

全体のコンセプトとしては、直線的なディスプレイが最大となり、なおかつ訪れた人が自由に動けるようにしつつ、最大限の長さや最小限の幅や奥行きといった極端なまでのサイズ感を組み合わせた。

こうして生まれた6つのスペースは、大量のストックを保管したり、メガネ製造のワークショップを実施するなど、さまざまな機能をあわせ持つ。また、鉄骨構造はコンクリートで覆うという建築的な手法で内装を仕上げ、什器も構造の一部として機能するという。

テーブルはすべて水平にし、地面から80cmの高さとすることで、景色が低く広がっていくように訪れた人を店内へと誘うのだ。End