YUIMA NAKAZATO、対話を通じて衣服を作る
会うことないユーザーの服をつくる「Face to Face」を実施

伝統的なクラフトマンシップと最新のテクノロジーを融合させて、一人一人の個性に合わせた衣服づくりを目指すYUIMA NAKAZATOは2020年7月7日(火)、2020-2021秋冬コレクションの代替プロジェクトとして、「Face to Face」をパリ・オートクチュール・オンライン・ウィークで発表した。

パリ・ファッション・ウィーク史上初の試みとなるこのオンラインイベントにおいて、YUIMA NAKAZATOは、ロックダウン状況下に始動した、無料でユーザーの衣服を生まれ変わらせるプロジェクト「Face to Face」のドキュメンタリー映像を公開。

同プロジェクトは顧客と一度も物理的に会うことなく、オンラインツールを活用して一点物の衣服を作り上げるというチャリティープロジェクトだ。

対話を通じて得られたエピソードやインスピレーションをもとに、顧客が持っていた白いシャツを預かり、リネンを追加することによるフォルムの変更や、ニット、刺繍を施すなどの手仕事を経て、新たな洋服に仕立て上げた。

通常では仮縫いを経て緻密に仕上げるフィッティングも、所有のシャツを転用することで問題を解決し、物理的な対話や仮縫いなしで仕上げている。

YUIMA NAKAZATOは、「社会的距離を保たなければならない現在の状況は、人と人の間に、精神的な繋がりを築くことの大切さに気付かせてくれました。『対話を通じて衣服を作る』とは、一見非効率とも思える工程です。しかし、この視点こそが、次の時代のヒントとなるように思います」と語る。

また、「このプロジェクトは、そんな来たる新たな時代を見据えての試みでもあるのです。この活動が多くの人へのインスピレーションとして届くことを願っています」と述べている。End