ツリーハウスをイメージした
台湾のユニークな住居「Life in Tree House」

台湾の設計事務所Soar Design Studioが手がけた「Life in Tree House」は、ツリーハウスをイメージした、4 mの天井と庭の景色が楽しめるユニークな住居である。

クライアントは都会派で広い高層マンションに住んでいたが、タイニーハウスムーブメントや近藤麻理恵の片づけ術に触発されて、小さな空間ながらも視野が広がる庭やリビングスペースを貫く循環的な流れ、屋外との境界をぼかした素材の重なり合いや広がりを求めた。

そこで今回のプロジェクトでは、ゆったりとした居住空間にくわえ、天井から吊り下げたH形鋼構造による3つの独立した部屋を設置。敷き詰められた無垢材のフローリングは人と人がつながるプラットフォームとなり、廊下と空間を広げながら結びつきをもたらすことになるという。

各部屋はコミュニティ内の独立した構造のようになる一方、多目的の共有スペースは、より自発的に有機的なライフスタイルをシェアするために、独立しながらも一体となって流れが重なり合うようにしているそうだ。

庭とフェンスを取り入れながら、視界の空間と生活空間を拡張。通路やソファ、植栽をさまざまなレベルに採用することで、空間をつなぎながら快適さをもたらし、有機的で楽しい関係性を促している。

また、従来の垂直的で分割するようなコンクリート壁の代わりに、天井にスチール製のサスペンションを設置。これによって、穴の開いたファサードやレイヤー、くぼんだ場所といった空隙や囲いが生まれ、空間は上下しながらその境界をあいまいなものにしていく。

多層的な屋内空間の高さを最大にするため、天井や設備は覆わずあらわしとし、窓の高さやサイズを調整して外の景色を取り入れることで、視野が広がるようになった。End