MARIO TSAI STUDIOが手がけた
ライフサイクルを象徴する「MODULAR PYRAMID LIGHTING」

中国・杭州のデザインスタジオ MARIO TSAI STUDIOが披露したインスタレーション「MODULAR PYRAMID LIGHTING」は、サスティナブルなデザインのあり方を示す作品である。ライフサイクルはあらゆるものに存在するが、モノの寿命を半永久的にすることがデザイナーの役割ではないかという考えから生まれた作品だ。

こうした永続性を象徴するものは何千年もそびえたつピラミッドであり、同スタジオの姿勢を表現するものとして採用した。

タイトルにある「Modular(モジュラー)」は、作品として目指すべきものを表しているが、中国語では「Mo Diu Le」と発音するという。この音は、「捨てないで使い続けなさい」というサステナビリティを暗示させる乾いたユーモア表現も連想させるそうだ。

作品は、同スタジオが手がけた照明システム「MAZHA2.0」をベースに、これをモジュール化することで構築。スペースの大きさに合わせて全体の規模も変えることができる。

また、「Mo Diu Le」は、それぞれのパーツがひとつしか機能をもたないということがないように、各パーツの交換可能性をも示唆している。

世の中は「壊れたら捨てる」モノがあふれている。デザインは人と同じように誕生、老化、病気、死というライフサイクルをもつはずなのに、デザイナーや作り手はしばしば「生み出すこと」ばかりを考え、「老朽化・故障・廃棄」ということを考えないと語る。

形状をさまざまに変えられる照明システムは、デザイナーやメーカーにとっては完成形ではないのであまり作りたがらないかもしれないが、それは多様な照明を生み出すことにもつながる。

新しくてもよくないデザインであれば、モノの大量生産や資源の大量消費が行われる。効果的なサスティナブルなデザインには、幅広い用途のあるシステマティックなデザインが求められるのだ。End