隅田川の水面を開いてゆく
鈴木康広が手がけた「ファスナーの船」が航行

▲ ©Yasuhiro Suzuki

アートプロジェクト「隅田川 森羅万象 墨に夢」(通称:すみゆめ)では、「隅田川」「北斎」をテーマとした企画を区内各所で展開している。2020年10月31日(土)から11月8日(日)までは、アーティストの鈴木康広による「ファスナーの船」の隅田川での航行が実施されることになった。

「ファスナーの船」は、鈴木が飛行機の窓から東京湾を見下ろしたときに、海を進む船と航跡がファスナーで海(地球)を開いているように見えたことから着想した作品。

▲ ©Yasuhiro Suzuki

2018年には初めて隅田川での航行を実施。吾妻橋から桜橋の間を往復する船の引き波が、ファスナーを開けているように見えることから、そのユニークな姿が人々の注目を集めたという。

▲ ©Yasuhiro Suzuki

いまでは都市の境界線としての役割を担っている隅田川を「ファスナーの船」がひらいたり、つないだりするこの企画は、「すみゆめ」を象徴するものとなる。今回は航行とあわせて、ドローン空撮による映像公開や、隅田川を走る「ファスナーの船」の写真を広く募るなど、WEBギャラリーでの展示も行われる予定だ。End

鈴木康広「Opening the River—ファスナーの船」

航行期間
2020年10月31日(土)~11月8日(日)12:00~14:00
航行場所
隅田川(吾妻橋~桜橋の間を往復)*概ね6往復を予定
詳細
https://sumiyume.jp/event/zipfastenership2020/

▲ Photo:Masako Nakagawa