現代の生活空間にマッチする
置き風りん「かざりん」

110年以上にわたり神仏具や美術銅器の制作卸を営む富山県高岡市の山口久乗は、場を整え邪気を払うとされる「おりん」を採り入れた、屋内用の置き風りん「かざりん」を2021年2月に発売した。

昨今は、生活スタイルや価値観の多様化により、地域によっては軒先に風りんを吊るすことさえ差し控えるようになってきたという。一方、「かざりん」は置き風りんなので、周囲の環境を気にせず、どんな季節でも清らかな音色を楽しむことができるという。

▲黄銅

▲青銅

音色は佛の音由来のおりんの響きで、風鐸と同じ銅合金製。鳴りを良くする配合を施しているので「鳴りがね」と呼ばれ、部屋のなかに心地よく響く清らかな音をもたらしてくれるそうだ。

磯野梨影によるデザインは、スタイリッシュさのなかに柔らかさを感じさせる真鍮製のフレームを用いている。

カラーバリエーションは、真鍮の素材の神々しさをストレートに表した「黄銅」と、伝統的着色技術で爽やかなブルーを表現した「青銅」の2色を用意。また、風に揺らめくことで、小さなおりんの可憐な音を表現した乳白パール色の短冊のかすかな煌きを楽しむことができる。End

▲東寺の五重塔の軒先に吊るされている風鐸