木材産地を散策
乃村工藝社が企画する「バーチャル産地体験」

乃村工藝社は、最新の360度3D撮影技術を使って木材産地が散策できるバーチャルツアー「バーチャル産地体験」を企画・プロデュースし、一般社団法人 全国木材組合連合会と連携して取り組むプロジェクト「もりまちドア」のウェブサイトで無料公開している。

「もりまちドア」では、特にこれまで木材があまり使われてこなかった非住宅建築物(商業施設、店舗、ホテル、オフィスなど)において、木材を価値高く活用する可能性を探るため、産地体験会を実施。その産地体験会を疑似体験できるのが「バーチャル産地体験」だ。

オンライン上に再現したバーチャルな木材産地(埼玉県飯能市・西川材産地「井上山林」)は、時間や場所、天候を気にせず、誰もが気軽にパソコンやスマートフォンからアクセス可能。森林のなかで360度自由にウォークスルーしたり、林業家・井上淳治による解説で樹木や林業などの知識を得ることができる。

映像は、4K解像度で再現できる最先端3Dカメラ「Pro2 3D」と、世界最小・最軽量の3Dレーザースキャナ「BLK360」により撮影した高品質・高精細な画像で、森林の木漏れ日や苔まで表現。

3Dスキャニングにより森全体を俯瞰して立体的に見る「ドールハウスビュー」モードや、赤外線センサーの距離測定によりワンクリックで森林内を測定できるモードなど、リアルでは難しかった森の多様な見方を、誰でも簡単に体験することができる。

今回のプロジェクトにより、多様なユーザーや遠隔地からの参加による産地体験機会を創出するだけでなく、双方向のコミュニケーション機能や利用者が興味を持ったコンテンツを分析するなど、データ活用が可能になれば、木材の付加価値創出や販路拡大につなげるマーケティングやブランディング分野の効果も期待できるとしている。End