NEWS | 建築
2021.03.26 17:30
日本近代建築に影響を及ぼしたとされる、チェコ出身の建築家 アントニン・レーモンド(Antonin Raymond、1888-1976)。1919年に旧帝国ホテル建設にあたって来日したのち、日本にとどまり、多くの作品を手がけたことで知られている。
こうした彼の仕事をそばで支えた人々へのインタビューをまとめた「日本におけるアントニン・レーモンド 1948-1976 知人たちの回想」が、チェコのアウラ出版(Nakladatelství Aula)より、日本語・チェコ語版の書籍として2019年に出版されている。
同書では、チェコセンター東京の協力のもとで行われた、東京のレーモンド設計事務所関係者へのオリジナルインタビューを通して、戦後に設計した同氏の建築作品を中心に詳しく紹介。さまざまな証言から、レーモンドの人生と作品という2つの領域を考察するうえで、新しい見解を与えたという。
これにつづいて、今回、アントニン・レーモンド書籍化プロジェクト実行チーム(代表者:ヘレナ・チャプコヴァー)は、このチェコ語版を英語化した、同書の日本語・英語の二か国語版の出版プロジェクトを発足した。
同チームは、レーモンドについての貴重な文献となる同書がさらに多くの人の手に渡り、世界に向けてレーモンドの功績を伝承することを目指して、クラウドファンディングを実施することになったそうだ。