自然のなかで「湯」と「食」と「本」を愉しむ
リトリート施設「湯河原惣湯 Books and Retreat」

神奈川県湯河原町に2021年7月、自然のなかで愉しむ「湯」と「食」と「本」をテーマにした新しいリトリート施設「湯河原惣湯 Books and Retreat」がオープンする。

湯河原には、温暖な気候や豊かな自然、そして名湯があり、数多くの文豪やアーティストが療養や創作を目的に滞在。画家の竹内栖鳳、横山大観、安井曾太郎、伊藤深水、作家の夏目漱石、芥川龍之介、与謝野晶子、島崎藤村、宇野浩二、国木田独歩らが訪れ、谷崎潤一郎は晩年のほとんどを湯河原で過ごしたとされる。

▲温泉場の古地図(明治 36 年作成)

そこで「湯河原惣湯 Books and Retreat」では、こうした背景から、森を感じながら、湯で緩み、食で満たされ、本に没頭したり、樹々の間や川のほとりに点在するテラスで過ごしたりと、豊かな体験ができる場所を提供する。

▲写真:山本康平

▲写真:山本康平

▲写真:山本康平

また、かつて湯河原では、河原から湧出する温泉を「惣湯」と呼び、共同湯として温泉地全体で大切に管理・利用していたことから、湯の元に大勢が集まり、大切に楽しく、思い思いに時間を過ごせる場所にしたいとの思いから、同施設は「湯河原惣湯」と命名されたという。

▲写真:山本康平

山あいに温泉旅館が立ち並ぶ温泉場の中心に位置する「湯河原万葉公園」に誕生する同施設。美しい小さな渓流と多様な植物が生息する自然のままの場所で、何十年も何百年も前から、自然と人の穏やかな営みが育んできた景色が楽しめるそうだ。End