落合陽一×日本フィルプロジェクトVOL.5 「醸化する音楽会」が、2021年8月11日（水）に東京・赤坂のサントリーホール 大ホールにて開催される。

メディアアーティストの落合陽一と日本フィルハーモニー交響楽団、そしてWOWによるこの音楽会は、「テクノロジーによってオーケストラを再構築する」というテーマのもと、2018年から4回にわたって開催されてきた。

これまでには、聴覚障害のある人も一緒に音楽を感じて楽しめる「耳で聴かない音楽会」など、オーケストラの新たな魅力と価値を広げながら、聴覚と触覚や視覚などの分断を取り払い、人間の五感の共感覚的な「身体性」を演出する数々の取り組みを展開してきた。

第5回目となる今年の音楽会は「醸化する音楽会」。コンセプトは「五感、解禁。」で、生のオーケストラを通じて五感を総動員させ、嗅覚や味覚も織り混ぜながら、音楽と身体性を取り戻す音楽会となっている。

落合陽一はステートメントのなかで、「本年度コロナ禍によってそれぞれの地域に分断された身体性のことを考えていた。分断によって気がついたもの。それは我々が土着の文化の中で継承されたDNAのようなものであり、それぞれの文化圏における土着の発酵性から生まれる新しい可能性である」と語る。

コロナ禍を経て失われつつある私たちの五感体験だが、この音楽会ではこうした「身体性の回復」を図り、この時代に生まれる新しい風景の体感を目指している。