世界初の3Dプリントによる鉄骨構造の橋
アムステルダムの運河に完成

オランダ・アムステルダムでは2021年7月15日(木)、3Dプリント事業を手がける同国のMX3Dと英インペリアル・カレッジ・ロンドンが共同で建設した、世界初の3Dプリントによる鉄骨構造の橋が完成した。

同市の運河に架けられたこの橋は全長12m。3Dプリントされた鉄骨構造には設計規定がないため、この新しい構造物の安全性を確かめるために、さまざまな物理試験とコンピューター・シミュレーションが行われたという。

さらに、インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者グループは橋にセンサーを設置し、その大規模なネットワークを駆使して、歩行者の通行によって橋にかかる影響を計測、モニタリングし、分析するそうだ。

また、こうして収集された橋のデータは、同研究者グループと分析結果を共有したい世界中の研究者が利用できるようにもなる予定だ。

橋のデザインは、渦を巻くような大胆なものである。MX3Dによると、非常に精密な3Dスキャンでは橋頭が平行にはなっておらず、そのためデザインには非対称の形状を採用。これによりダイナミックなデザインが生まれ、従来の対称的な形状とはまったく違うものができあがった。End