ミニマル/コンセプチュアル・アートを紐解く
1960–70年代美術を紹介する展覧会を開催

ドイツ・デュッセルドルフで1967年に画廊をオープンし、ミニマル・アートとコンセプチュアル・アートの国際的な展開において重要な役割を果たしたコンラート・フィッシャー。

そのコレクションを紹介する展覧会「ミニマル/コンセプチュアル:ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960–70年代美術」が、2022年1月10日(月・祝)まで千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館にて行われている。

▲コンラート・フィッシャーとギルバート&ジョージ(デュッセルドルフ、プラターネン通り、1973年 11月)
Konrad Fischer Galerie

フィッシャーはアメリカやヨーロッパの若いアーティストたちとコンタクトを取りながら、斬新なプロセスで展覧会を実現させてきた。

例えば、作家が記した指示書に基づき、遠隔で制作と展示設営を行うといったことや、完成した作品を高い費用をかけて海外から輸送するよりも、作家本人をデュッセルドルフに招いて現地で制作する方法は現代のアーティスト・イン・レジデンスの草分け的ともいえる。

▲ドロテ・フィッシャーとコンラート・フィッシャー 1969年
Photo: Gerhard Richter

フィッシャーは妻のドロテとともに展覧会を手がけた作家たちの作品を蒐集し、書簡や指示書、展示のためのドローイングといった多彩な資料も記録・保管してきた。

本展ではコレクションを収蔵するノルトライン゠ヴェストファーレン州立美術館の全面協力のもと、1960年代から1970年代のアメリカおよびヨーロッパのミニマル・アート、コンセプチュアル・アートを中心とした貴重な作品や、その生成を紐解くアーカイブを展示。

▲ギルバート&ジョージ《アーチの下で(ボックス)》1969年
ノルトライン゠ヴェストファーレン州立美術館、デュッセルドルフ

さらに、国内所蔵の主要作品を加え、異なる主張や特性をもちながらも、芸術とは何かを問い直し、今日のアートにも多大な影響を与えたこれらの芸術動向を振り返るものとなっている。End

展覧会「ミニマル/コンセプチュアル:ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960–70年代美術」

会期
2021年10月9日(土)~2022年1月10日(月・祝)
10:30~16:00(最終入館時間 15:30)※事前予約制
休館日
月曜日(ただし1月3日、10日は開館)、12月25日(土)~1月1日(土)
会場
DIC川村記念美術館
詳細
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/exhibition/