NIKEのスポーツサイエンスはどこから生まれるのか?
「レブロン・ジェームズ・イノベーションセンター」を紹介

ナイキが同国オレゴン州にある本社内に完成させた研究施設「レブロン・ジェームズ・イノベーションセンター(LeBron James Innovation Center)の内部が公開されている。NBAのスター選手にちなんで名づけられた施設で、最先端のスポーツ研究が行われるという。

建築設計事務所 Olson Kundigが設計したカンチレバーデザインの建物で、床面積は約7,800平米を誇る。設立から約40年をへてナイキスポーツリサーチラボ(NSRL)を一新し、400台のカメラによる世界最大のモーションキャプチャ装置、97個の床反力計、ボディマッピング装置などを整備した。

アスリートを観察し、その声を聞きながらプロトタイピングやテストを繰り返すそうで、各選手のニーズを理解して課題を浮き彫りにし、さまざまな環境での幅広いプレイや運動に応えるイノベーションを生み出すことを目指している。

NSRLの新しいフィールドは以前の5倍に拡大。フルサイズのバスケットボールコート、200mの持久走トラック、100mの直線コース、人工芝のトレーニングピッチなどがあり、そこではフルスピードで動くアスリートをキャプチャすることができる。

さらに、さまざまな条件をシミュレートできる、4つのチャンバーからなる最先端の人工気候室を設置。メンタル・フィジカル両面でのウェルビーイングも視野に入れながら、幅広い研究開発活動をサポートするそうだ。

さらに、内部で活動するチームは、バイオメカニクスの研究者やロボット工学の専門家、コンピュテーショナルデザインや特許の専門家で構成され、その知見を組み合わせることで、1時間以内にプロトタイピングが実現できるように設計されている。

レブロン・ジェームズ・イノベーションセンターの特設サイトでは、施設内のようすや実際の活動の模様をくわしく見ることができる。End