ポストコロナ時代のパブリックファニチャーとは?
スウェーデンのGreen Furniture Conceptがこれからのあり方を提案

日本では新型コロナウイルスの感染拡大は収まりつつあるが、世界各地では予断を許さない状況が続いている。そんななか、スウェーデン・マルメーのファニチャーブランド Green Furniture Conceptがポストコロナ時代のパブリックファニチャーのあり方を提案している。

コミュニティセンターやショッピングモール、大学、空港、病院といった広い公共スペースでは、毎日数百人規模で人が集まり、ベンチに触れたり、寄りかかったり、座ったりしている。

人通りの多い環境では、感染が広がらないように定期的に清掃・消毒されるべきだが、そこまで手が回らないのが実情だろう。

そこで同社は、素材の選択について、革張りや布張りの家具では縫い目やひび、しわに菌がたまるおそれがあるので、天然の抗菌性をもつ木のような天然素材を使用するべきだと主張する。

木だと表面はすぐに乾くので菌の繁殖を抑えられ、バイオフィリックデザインにより空間に暖かみをそえることも可能となる。

さらに同社は、さまざまな広さや状況に合わせて、持続可能でユニークな最新式の家具による空間作りを展開。

モジュラー設計とすることで、隅々まで簡単に掃除できるとともに、ソーシャルディスタンスをふまえた形状にすばやく再構成するなど、柔軟かつ自由なデザインも実現する。

また、感染防止の有効な対策の1つが石鹸での手洗いだったように、ベンチの座面も有機材料を使って仕上げ、石鹸と水で処理すれば清潔に保つことが可能。

これにより、日常の清掃とメンテナンスが簡単になり、利用者の健康も守ることができる。

そして、壊れたパーツもすばやく交換できるので、何年にもわたって家具を新品同様に使い続けることができる。同社はこうしたメンテナンスのしやすさも、サステナビリティのひとつだとしている。End