Takram × 日立、自然と人間の復興を目指す
「3つのトランジション」をウェブで表現

デザインファーム Takramがクリエイティブディレクションを担当したウェブサイト「自然と人間の復興のための3つのトランジション(Three Transitions for a Nature-Human Recovery)」がこのほど公開された。

このサイトは、日立製作所の研究開発グループが進める、目指すべき持続可能な未来への変革に関する研究と対話から生まれたもの。「気候(Climate)」、「生物多様性(Biodiversity)」、「人間の生活 (Human Life)」という現代の自然と人間のあり方に関わる3つの領域における「トランジション(移行)」をテーマに、「私たちが欲しい未来」へとトランジションを起こすための具体的な道筋を提案している。

▲気候変動(災害disastrous→安定stabilised)、生物多様性(破壊destructive→restorative回復)、人間の生き方(収奪extractive→公正just)という3つの転換をそれぞれの対照的な世界のあり方を通じて示す

▲それぞれのトランジションでは、「私たちが今いる世界」と「私たちがほしい世界」について、詳細なテキスト、鮮やかなイラストレーション、アンビエンスを伝えるサウンドを通じて表現

▲それぞれの障害や解決策についてより理解を深めるためのリソースも参照可能

気候変動や生物多様性に関わる危機は、人間が生活の質を高めるために行ってきた努力が、私たちの生活の土台そのものである自然の破壊に結びついていたことを示しているという。そして、こうした「自然を破壊する」生き方から離れ、「自然を回復する」生き方を目指すべき時代に入っているそうだ。

そこで、これまでの産業、経済、技術、日々の生活に関わる「常識」を批判的に見直し、あらゆる人々と対話を続けながら、自然と調和する文明を建設することが同サイトのねらいとなっている。

また、サイト内のコンテンツの一部は、Takramが日立と共同で推進したリサーチ・プロジェクト「Transitions to sustainable futures」において、さまざまなサステナビリティ・リーダーとの対話を通じて導いた9つのトランジションにもとづいている。End