パッケージデザインから歴史を知る
書籍「ロシアのチョコレート包み紙」

1950~1980年代を中心とした愛らしいパッケージデザインを収録した書籍、「ロシアのチョコレート包み紙 -ソ連時代のかわいいデザイン-」が青幻舎より2022年1月に発売された。

ロシアでは、19世紀末から20世紀初めにかけて、独創性のあるパッケージデザインが登場したという。こうしたデザインへの意識はソ連時代にも受け継がれ、企業が国有となった社会のなかでも、さまざまなクリエイターたちが包み紙のデザインを洗練し、生み出してきたそうだ。

描かれる題材は、歴史やアルファベット、動物学だけでなく、民話やアニメのシーン、著名な画家の絵画、記念日、さらには社会情勢にまつわるものなど幅広い。「朝のニュースは新聞で。夕方のニュースはチョコレートで。」と謳われるほど、チョコレートと包み紙は市民の間で切り離せない存在だった。

同書は、こうしたソ連時代の包み紙を、モスクワのパッケージデザイン専門誌「タラ・イ・ウパコフカ(容器と包装)」編集長のコレクションから紹介する。

著者は、奈良でロシア雑貨店「マールイ・ミール」を営むフリーライター・小我野明子と、雑誌「タラ・イ・ウパコフカ」編集長兼ディレクターのイーゴリ・スミレンヌィ。人々から愛されたパッケージの数々を楽しむことができるだろう。End

ロシアのチョコレート包み紙 -ソ連時代のかわいいデザイン-

著者
小我野明子、イーゴリ・スミレンヌィ
体裁
判型 A5、総頁 160頁、製本 並製
定価
2,420円(本体2,200円)
詳細
https://www.amazon.co.jp/dp/486152878X