廃材を新たに解釈して魅力を伝える
デザインプロジェクト「SAIKAI」

デザイナーの石井一東(ambos)と日野達真(ne/o.)は、廃材の価値を再び読み解き、新たな解釈を付加するプロジェクト「SAIKAI(再解)」を手がけている。

同プロジェクトは、時代の変化に伴い存在意義を失った廃材そのものや、その背景にあるストーリーに共感し、新たな解釈を加えて廃材の魅力を伝える、そんな空間・プロダクト・スキームのデザインを提案・発信するという。

第1弾となるのは、木造家屋を長年支え続けた梁材をベースとしたサイドテーブル。特殊な粉体塗装の技術を持つ「シリウス」との協同により、天板には年輪を連想させるグラデーション塗装を施している。

東京・品川区のんき通り商店街において、かつて銭湯があった空き地に、場所の記憶を辿れる展示や地域の人が憩う居場所を作り、木造家屋の解体現場から生まれた廃材を活用したストリートファニチャーを期間限定で設置したそうだ。

今回のサイドテーブルは、このストリートファニチャーの端材となった梁の先端部をベースに、金属製の天板を付加させて制作。テーブルの配色は、のんき通り商店街で精力的に活動を続ける店舗の看板や外観から着想を得た。

同プロジェクトでは、東京・日本橋のMIDORI.so Bakuroyokoyamaで2022年5月28日(土)に開催される、アップサイクルをテーマにしたマーケット「We market (& think) here」において、サイドテーブルや新たに制作したオブジェクトを展示・販売を行った。

また、デザイン事務所兼ギャラリー ambosは、東京・西大井でコーヒー店を6月中旬より開始する予定で、その際のコーヒーテーブルやスツールとしても使用される。

そのほか、第2弾として、大正6年創業の爪楊枝メーカー・広栄社に眠る、旧木造爪楊枝製造機の一部として使用されていた木製の輸送輪を活用して、同社が運営するギャラリー「つまようじ資料室」のディスプレイ台を作ることにしている。End

We market (& think) here

会期
2022年5月28日(土) 12:00~18:00
会場
MIDORI.so Bakuroyokoyama
(東京都中央区日本橋横山町5-13 MIDORI.so 馬喰横山)
詳細
https://midori.so/archives/4900