アメリカの画家マーク・ロスコの回顧展が
パリ・フォンダシオン ルイ・ヴィトンにて開催

パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンで、アメリカの画家マーク・ロスコ(1903-1970)の作品を紹介する「MARK ROTHKO」展が2024年4月2日(火)まで開催されている。

Mark Rothko, No. 14, 1960
San Francisco Museum of Modern Art -Helen Crocker Russell Fund purchase
© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko – Adagp, Paris, 2023

同展では世界中の美術館や個人コレクションが所有するマーク・ロスコの作品約115点が一堂に会する。日常のシーンやニューヨークの地下鉄のような都市風景を描いた1930年代の作品から、古代神話やシュルレアリスムにインスピレーションを受けた作品、悲劇的な人間像を表現した戦時中の作品を経て、抽象表現主義への転換を遂げた1946年以降の作品まで年代順に展示し、ロスコの全キャリアを辿ることができる。

Mark Rothko, Self Portrait, 1936
Collection of Christopher Rothko
© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko – Adagp, Paris, 2023

さらに、1958年に建築家のフィリップ・ジョンソンがデザインしたニューヨークの「フォー・シーズンズ・レストラン」のために制作され、結局はロスコが手元に残したのち、1969年にテート・ギャラリーに寄贈された絵画シリーズも特別に展示。また、ワシントンD.C.のフィリップス・コレクションにある、ロスコに捧げられた「ロスコ・ルーム」からも作品が提供される。

Mark Rothko, Light Cloud, Dark Cloud, 1957
Modern Art Museum of Fort Worth
Museum purchase, The Benjamin J. Tillar Memorial Trust
© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko – Adagp, Paris, 2023

Mark Rothko, No. 21, 1949
The Menil Collection, Houston
Acquired in honor of Alice and George Brown with support from Nancy Wellin and Louisa Sarofim
© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko – Adagp, Paris, 2023

ロスコはかつて「私が画家になったのは、絵画を音楽や詩と同じくらい感動的なものにしたかったからです」と語った。この展覧会は、彼の多様な作品を見つめ直し、絶え間ない問いかけ、鑑賞者との言葉なき対話を行う意志、「色彩画家」とみなされることの拒絶といった氏の創作態度を改めて理解する機会となるだろう。End

MARK ROTHKO

会期
2023年10月18日(水)~2024年4月2日(火)
会場
フォンダシオン ルイ・ヴィトン(8 Av. du Mahatma Gandhi, Paris, 75016 France)
詳細
https://www.fondationlouisvuitton.fr/en/events/mark-rothko