見過ごされてきた木材をヴィンテージにする
家具ブランド「BEFORE VINTAGE FURNITURE」

#43 Chair(One armrest/L)

2023年に誕生した日本の家具ブランド「BEFORE VINTAGE FURNITURE(ビフォア・ヴィンテージ・ファニチャー)」は、見過ごされてきた木材に光をあて、ヴィンテージになりうるクオリティを追求した家具づくりを北海道北見市を拠点に行っている。

家具に使用されるのは、北海道のオホーツクという辺境の地で生産され、高品質でありながらも市場で値段がつかず、やむなく細かく砕かれてチップになったり、燃料として燃やされたりする木材である。熟練の職人の手により、激しく変化する時の流れに耐え、新品より10年後、10年後よりも100年後に価値をもつ家具を提供している。

さらに、木材の質だけに頼るのではなく、高い耐久性と暮らしになじむ普遍的なデザインを追求。斬新な造形よりも昔から存在していたかのような、しかし今は誰もつくっていないような、そんな佇まいのデザインを家具に落とし込んでいる。

また、同ブランドの家具はすべてナンバリングが施されている。これは、同じモデルであっても使用する木材により同一のものが存在しないことを意味するものだ。各ナンバーには、「年式」「家具の種類」「デザイン」「サイズ」「樹種」「販売時の価格」「購入者」「修理履歴」など、さまざまな情報も記録されている。これらは同ブランドが不要になった家具を買い取る際、ヴィンテージワインのように希少性や製造からの経過年数などを加味して査定するために残される。

#3 Drawers

#40 Dining Table

#44 Chair(Armrest)

BEFORE VINTAGE FURNITUREは、2024年4月16日(火)から4月21日(日)までミラノで開催されるミラノサローネ2024に出展。チェアやテーブル、チェスト、デスク、TVボードなど、合計17点を紹介する。

ナンバーがついた家具は、100年後にどれほどの価値を生みだすのか。BEFORE VINTAGE FURNITUREの家具を日々使い込みながら、製品の経年変化を楽しみたい。End

BEFORE VINTAGE FURNITURE ミラノサローネ2024展示

会期
2024年4月16日(火)~4月21日(日)
会場
Opificio(31 via Tortona 31, 20144 , Milano, Italia)
詳細
https://beforevintagefurniture.com/