NEWS | インテリア / カルチャー
2025.09.04 10:18
家具メーカーのマルニ木工は、国産サウナを手がける「ONE SAUNA」と協業し、同社がおよそ100年にわたって培ってきた木工の技術と洗練されたデザイン感覚を融合させたサウナ「kupu sauna(クプ サウナ)」を発表した。
1928年の創業以来、「木とともに生きる」を理念に、広島で家具づくりを続けているマルニ木工。近年は北米やヨーロッパ産の広葉樹の価格が高騰するなかで、同社は家具という枠にとらわれず、檜や杉といった豊富に存在する国産の針葉樹を生かす方法を模索。今回は、その答えのひとつとしてサウナに着目した。
デザインを手がけたのはプロダクトデザイナーの熊野 亘。フィンランドでの長い留学経験をもち、北欧のサウナ文化を体感してきた同氏は、熱を均一に伝え、蒸気を効率よく循環させる伝統的なバレルサウナを現代的に再解釈。檜の香りや肌触り、光の反射や音の静けさにこだわり、単なる入浴設備を超えた「新しい住まいの道具」となるサウナを制作した。
「kupu」とはフィンランド語で「ドーム」や「覆うもの」を意味し、人をやさしく包み込むようなハーフドーム型のフォルムを特徴としている。熱が高い位置に滞留するため、体調や好みに応じて上下段を選びながら、好みに応じたサウナ体験が楽しめる。
さらに、地産地消を目指して、素材には奈良・吉野産の檜材を使用。底板のスリットに側板を1枚ずつはめ込むマルニ木工ならではの工法により、堅牢さと気密性を両立させ、快適で持続的な温熱空間を実現した。
従来のバレル型のようなデッドスペースを生むことなく、壁際にもすっきりと設置可能。モジュールを連結することで、多人数用や多様なレイアウトにも対応できる。下段のベンチを取り外して屋外で使用できるなど、家具のようなフレキシブルさも魅力となっている。
「kupu sauna basic」
サイズ:W1,920×D2,000×H2,240mm
素材:吉野ヒノキ(無塗装)
デザイナー:熊野亘
【標準装備】
サウナヒーター:電気ヒーター式(helo:Hanako 200V [単相or三相]) ※配電盤含む。
※シルバーまたは黒より選択。
その他:固定式ベンチ、移動式ベンチ(小・大)、ヒーターガード、遮熱板、ドア脇のコートハンガー(2個) 、温度計