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27秒前

ガラス作家の山野アンダーソン陽子と写真家の三部正博による展覧会「Longing for Grey」が2026年1月19日(月)まで神戸・海岸通のVague Kobeにて開催中。両者はこれまで、ガラス、絵画、写真といった異なる領域で、視覚と素材の関係性を探る共同プロジェクトを重ねてきた。本展では、それぞれの新作を軸に、光・記憶・質感が交差する“Grey”の世界をつくりあげる。

タイトルにある“grey”は、白と黒のあいだに漂う曖昧な時間や、誰かを待つときに生まれる微かな期待、風景の中に沈む光の濃淡を象徴している。山野は約250点におよぶ新作グラスを制作。カップやジャグといったテーブルウェアが、光を受けてわずかに表情を変えながら、空間に静かなリズムを生み出す。一方、三部の写真作品は、光と影の狭間に生まれる気配を鋭敏に捉え、透明と不透明、現実と記憶の境界を往来するような視覚体験へと導く。

さらに本展では、スウェーデンのStockholms BränneriとVague Kobeが共同開発した、ほうじ茶・山椒・エルダーフラワーを蒸留したオリジナルクラフトジンも提供・販売される。ラベルには山野によるスケッチを使用し、香りや味覚が加わることで、展示体験は視覚を超えて五感の領域へと広がる。ガラスと写真、ジンと空間という異なる素材が調和し、曖昧さのなかに立ち上がるグレーの風景が、Vague Kobeの内部に静かに漂う。![]()

山野アンダーソン陽子&三部正博 展覧会「Longing for Grey」
- 会期
- 2025年12月5日(金)~2026年1月19日(月)の毎週金曜日~月曜日 12:00~18:00
- 会場
- Vague Kobe
(兵庫県神戸市中央区海岸通9—2 チャータードビル4F)












