伊東豊雄建築設計事務所+S# Architects
韓国「華城市アートミュージアム」設計競技で最優秀案に

韓国・華城市が主催した「華城市アートミュージアム 国際招待設計競技」において、伊東豊雄建築設計事務所とソウルを拠点とする設計事務所S# Architectsのチームによる提案が最優秀作品に選ばれた。ソウル近郊のドンタン地区に計画される同ミュージアムは、産業都市として急成長する華城市における文化・芸術の拠点として整備される。

計画地は8,112㎡、延床面積約6,300㎡。現代アートの展示を主体とする施設として整備される予定で、周囲には高層住宅群が立ち並ぶ都市環境が広がる。こうした環境に対して、建築は自然と調和する空間として構想されている。

設計のコンセプトとして掲げられたのは、「自然と調和する建築」「市民が集う“みんなの家”としてのミュージアム」「多様なアート鑑賞体験を提供する高品質な展示空間」の3点。美術館を単なる鑑賞の場にとどめず、市民が日常的に訪れるコミュニティの場として位置付けている。

建築の象徴となるのは、流れるような3次元曲面で構成された屋根である。審査では、この流麗な曲線屋根の実現性と、寒冷期の厳しい環境に対応する性能の検討が評価された。曲線屋根によって建物全体に親しみやすいスケール感を生み出し、美術館を「もうひとつの家」のような存在として都市に開く建築が提案されている。

設計は2026年12月に完了予定で、2029年2月の竣工を目指す。急速に都市化が進むドンタン地区において、新たな文化拠点となる公共建築として期待される。End