新型コロナウイルスによって世界は一変しました。これまで当たり前だったことができなくなり、その影響は社会のシステムや経済活動、個人の価値観にまで及んでいます。その変化を受け止めつつ新しい未来を築いていくためには、原点に立ち返り、自らの「核」を考えることが必要なのではないでしょうか。

AXISでは「原点回帰」をテーマに、さまざまなゲストをお招きして、トークイベントを実施しています。第3回のゲストは、山伏として活動する坂本大三郎さんです。

©️akaoni

かつては自然信仰の行者というだけではなく芸術や芸能の担い手でもあったという山伏。自然から得た豊富な知識と知恵により人々の生活に深く入り込み、豊作のための助言や薬草を使った治療、子供たちへの教育など重要な役割を果たしていました。イラストレーターから山伏となった坂本大三郎さんは、修行を通じて、日本文化の原点を探求し、人間の身体や精神に背くことのない人間の本性（ほんせい）にそった生き方とはどういうものか、を山形の地で思考しています。また、山伏としての体験は、アーティストとしての活動に大きなインスピレーションを与えてくれると言います。

今回のトークでは、本来あるべき自然と人間との関係性や先人たちが積み重ねてきたものづくり、ありのままの自分を生きることなどについてお話を伺います。
当日は「自然とヒトとを繋ぐ」というコンセプトで山形・日本・世界各地から集められた様々なモノを扱う坂本さんのショップ「十三時」よりライブ配信を行います。

▲山トランプ

▲山形ビエンナーレ2020 ポスター

▲山形ビエンナーレ2014 ポスター

©️akaoni
▲山伏、アーティスト。1975年千葉県生まれ。東北・出羽三山を拠点に執筆や創作活動を行う。アーティストとして「山形ビエンナーレ2014、2016」「瀬戸内国際芸術祭2016」「リボーンアートフェス2020、2021」等に参加。自然と人との関わり合いから生まれたものを扱うショップ「十三時」を山形県・西川町で運営。著書に『山伏と僕』（リトルモア）、『山伏ノート』（技術評論社)、『山の神々（伝承と神話の道をたどる）』（エイアンドエフ）がある。