長らく在庫切れでご迷惑をおかけしておりました書籍『アキッレ・カスティリオーニ　自由の探求としてのデザイン』（多木陽介・著）が、書店等で入手できるようになりました。

本書は、カスティリオーニ・スタジオに依頼されて模型の撮影を始めた多木陽介氏が、膨大な資料を手繰り、カスティリオーニ氏の考えを独自の視点で解き明かしたものです。

カスティリオーニ氏が遺した「学生たちへの助言」（1995年）は、今見ても、多くの示唆に富んでいます。その一部を抜粋してご紹介します。

　好奇心がないなら（デザインなんて）おやめなさい。他の人々のこと、彼らのすること、
　その行動に興味を持てないようなら、デザインはあなたたちの職業ではありません。

　「世界の発明家」になどなろうとは思わないように。そんなものではないし、そうなってはいけ
　ません。アイロニーをもって自らを眺め、自らを批判する能力を養っていくことから始めない。

　我々の仕事にとっては探求がすべてであるということを、よく明記しておきなさい。ひとつひと
　つの作品は到達点というよりは、その過程の1つ、一時停止のようなものに過ぎないのです。

　今日の学生たちに理解してもらいたいのは、デザインが真に問題にすべきものは、生活行為の中
　にある間違いや逸脱の中に見出せるはずだということなのです。

 
体裁　A5判、304ページ
図版　210点収録
定価　2,940円（本体価格2,800円）
書籍コード　ISBN978-4-900450-78-3  C0072

なお、リビング・モティーフのオンラインショップでも購入可能です。