アレッシィから発売された、マタリ・クラッセ+ピエール・エルメのクッキングツール

見てもらいたいのは、スイーツではなく、スイーツを盛ったケーキプレートのほう。イタリアのテーブルウェアメーカー、アレッシィから発売されたこのプレートは、ミキシングボウル、泡立て器、スパチュラとともに、フランスのデザイナー、マタリ・クラッセとパティシエのピエール・エルメとの協業から生まれたものだ。

▲メラニン製のクッキングプレート(15,750円)、泡立て器(7,350円)、スパチュラ(3,570円)

機能性を追求したシンプルな調理器具とは異なる趣に、一見したときは本当に使いやすいのだろうかと疑問を持ったものの、ピエール・エルメ・パリ青山のエグゼクティブシェフの話を聞くことで、早合点だったことが判明した。

これらの調理器具シリーズは、2007年にクラッセとエルメがデザイン案をアレッシィに提案したことからスタートしたという。2008年にはアルベルト・アレッシィ社長がエルメの主宰する約2週間のパティシエ・スクールに通い、その後、3者の協業が本格化。アレッシィジャパンの栗木雅史社長によれば、彼らがアレッシィに提案したのはケーキプレートで、当初案から素材や色は変更されているものの、基本コンセプトは貫かれている、という。

▲ピエール・エルメ・パリ青山でのデモンストレーション。中央が栗木社長、右がエグゼクティブシェフのクリストフ・ドラピエ氏

当初、使いやすいのだろうかと疑問を抱いたのが、ミキシングボウル。外側にはオレンジ色の出っ張りがあり、ボウル内側には小さな丸い凹みがある。ボウルのなかに小さなボウルが収まっているようなかっこうだ。しかし、エグゼグティブシェフは、例えば、卵白を泡立てるとき量が少ないうちはこの小さな凹みを使えば効率がいいという。分量が増えたらメインの大きなボウルに移れば良く、2つのボウルを使い分ける必要がなく、作業がよりスムースだと語った。また、外側のシリコンは滑り止めになると同時に、取っ手としても機能する。

▲ミキシングボウル(21,000円)。ボウルのなかに小さな凹みがあるのがポイント

そのほか、弾力や硬さの違う、取り外しのできるワイヤーがついた泡立て器。プラスチックとシリコンを組み合わせ、スプーンとナイフという役割を1つの道具のなかに共存させたスパチュラ。単にオブジェのようなコンシューマ用調理器具というのではなく、長きにわたって工夫を重ねた道具にもまだブラッシュ・アップの余地があることを教えてくれるプロダクトだ。

栗木社長によれば、クラッセとエルメによる調理器具シリーズは、さらに数種類のプロトタイプがつくられているそうで、今後の製品化も楽しみだ。なお、シリーズの発売を記念して6月30日まで、伊勢丹新宿店でアレッシィフェアが開かれ、ピエール・エルメ・パリ伊勢丹新宿では特製マカロンセット&ケーキを販売する。