AXIS 152号は7月1日発売です。

カバーインタビュー 梅原 真
「モンダイにデザインをかけ合わせて物事をプラスに転じることの面白さ」
異色のデザイナーと言ったらいいのだろうか。自らの拠点である高知のプロジェクトを中心に、都会や都市には目もくれず、“日本のはしっこ”の一次産業ばかりを手がけている。キーワードは“一次産業×デザイン=風景”。梅原が関わることで、瀕死の産業は見事に起死回生を遂げていく。デザインの意味を最も広義にとらえ、実践するひとりだ。

特集 「今、廃棄物と向き合う」
21世紀に入り、人間は捨てることに対していっそう敏感になってきた。しかし、家庭から出るゴミ(一般廃棄物)に、企業の事業過程から出る産業廃棄物など、「価値がない」とされたものが日々大量に捨てられていく現実は続いている。この状況にデザインはいかに関わっていけるのか。
ドイツ・リサイクリングベルゼ!“創造文化活動としてのリサイクル”/ピート・ハイン・エーク インタビュー/ゼロ・ウェイストデザイン/英国オックスファムのチャリティショップの仕組み/エージェンシー・オブ・デザインの「デザイン・アウト・ウェイスト」ほか

匠のかたち 東日本大震災 特別編集 「ものづくりの信念を辿る」
「大津波により工場・事務所棟が一瞬で呑み込まれ全壊しましたが、ものづくりの信念と は流されておりません。次世代の息子たちに造船技術を伝えるためにも、工場の再開を実現させます」(部分抜粋)。ーこれは、宮城県気仙沼を拠点とする高橋工業の高橋和志が、東日本大震災発生後、ウェブで発信したメッセージだ。同社はリアス・アーク美術館やせんだいメディアテークをはじめとした鋼材加工で、建築界でよく知られた存在である。この言葉を拠り所にして、大きな被害に見舞われた職人たちを5月下旬に訪ねた。

オピニオン マーク・ハッチ(テックショップ CEO)
「ものをつくれではなくて、夢をつくれ」
企業の科学アドバイザーなどを務めたジム・ニュートンが、2006年、自分の作業場がほしいと創設した「テックショップ」。以来、ものづくりへの情熱を持つ多様な人々が集まり、さまざまなプロジェクトやプロダクトを生み出す場となってきた。今や全米7都市に展開するまでになったテックショップ成功の秘密とは? 同CEOのマーク・ハッチを訪ねた。

トピックス 科学で調理を徹底解剖 元マイクロソフトCTO、ネイサン・ミアボルドによる桁違いの料理ブック
『モダニスト・キュイジーヌ』という、珍しい料理本が登場した。全5巻。重さにして、合計何と18kg。すべてを通してクリーンな写真が並ぶが、皿に載った料理の写真は第5巻に出てくるくらいで、ほとんどは素材や調理中のカット。また、レシピが材料別や季節別に並んでいるわけでもない。料理本と呼ぶには、あまりに様相が異なっている。

トピックス さらに進んだジェスチャーインタラクションへ MITメディアラボ タンジブルメディア・グループの「リ・コンポーズ」
マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボのタンジブルメディア・グループで、また1つ新しいインターフェースの開発が進められている。その名は「リ・コンポーズ」。これは、ジェスチャーを立体的な表面を持つ物体への入力方法として用いるもので、手を使いながらもリモートにモノを操作することを可能にする技術への一歩と言える。

トピックス 2013年の量産に向けた試金石 シムドライブ先行開発第1号EV「SIM-LEI」
慶應義塾大学発のベンチャー企業シムドライブが、独自技術を搭載した電気自動車の量産に向けて、大きな1歩を踏み出した。「SIM-LEI」と名づけられた新たな試作車は、充電1回当たりで市販EVの2倍近い走行距離を実現する。その高いパフォーマンスもさることながら、デザインもまた極めて突出した個性を放っている。

その他トピックス
デザインの案ソロポロジー フォルマ ファンタズマの3つの作品を巡って
「エディションス・イン・クラフト」—クラフト発展の道筋をつくる活動
ブランドの多面的な魅力、豊かさを伝える ロンシャン「La Maison 8」

その他連載
ザ・プロトタイプ 沖電気工業×東京大学先端科学技術センター「空気のプロジェクタ」
まばたきの記憶 「目薬と銃」
最終回 モラルの土木 「みんなのモラル、みんなの土木」
本づくし・書評 酒井俊彦/柳原照弘/深澤直人
産学共同の正しいやり方 「武蔵野美術大学とワーナー・ブラザース コンシューマープロダクツ」
クリエイターズワーク&ソウル ハイメ・モレノ/岡本菜穂 など