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磯崎新 著『日本の建築遺産12選―語りなおし日本建築史』

『日本の建築遺産12選―語りなおし日本建築史 』
磯崎 新 著(新潮社 1,680円)

三十三間堂はなぜあんなに長いのか? 投入堂はこんな崖にどうやって建てたのか? 出雲大社が何度も倒れたわけとは? 1960年代にキャリアをスタートし、半世紀にわたり建築の最前線で活躍しながら、鋭い建築・文化批評を行なってきた建築家・磯崎新が、いまあらためて「日本建築」 について語りなおす。古代から20世紀までの数多の名建築のなかから12の「建築遺産」をとりあげ、「垂直の構築」と「水平の構築」という日本建築の2つの流れからその歴史を読み解く。

以下、目次より;

はじめに 「柱」と「架構」から日本建築史を読みかえる
1:神を感知するために 出雲大社/伊勢神宮
2:〈柱〉原理主義 浄土寺浄土堂/唐招提寺金堂
3:のびゆく内部空間 円覚寺舎利殿/三十三間堂
4:二つのフリースタイル 三仏寺投入堂/西本願寺飛雲閣
5:テーマパークの近世 さざえ堂/修学院離宮 上野御茶屋
6:20世紀日本建築の到達点 代々木オリンピックプール/水戸芸術館アートタワー
おわりに 「やつし」の美学をめぐって ほか