現在の東京モードを代表する10組のデザイナーによる
「感じる服 考える服:東京ファッションの現在形」展 レポート

現在の東京モードを代表する10組のデザイナーのファッションに対する考え方が一堂に集う展覧会、「感じる服 考える服:東京ファッションの現在形」が、10月18日から東京・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで始まります。


▲不思議な体型をしたANREALAGEの作品は、洋服における”定規”ともいえる身体サイズに対して疑問を投げかけることで生まれています。

この展覧会は、欧米中心のファッション観やメディアがつくり上げるトレンドとは距離を置きながら、東京ならではのリアリティの追求をテーマにクリエイションを展開する日本のデザイナーたちの仕事ぶりを紹介するものです。


▲無縫製ニットのシリーズなどを披露しているSOMARTAのインスタレーション。

展示を行うのはオリジナルのテキスタイルを生かした服づくりを展開するminä perhonenやmintdesigns、既成概念の見直しを図るANREALAGE、新しい日本の美意識の提案をテーマとするmatohu(まとふ)、顧客との触れ合いを通じて新たな関係性の構築を図るkeisuke kandaなど全10ブランド。会場では、前例にとらわれない彼らの創作活動の一端や、背景にあるイメージ、世界観などを個々にインスタレーション形式で披露します。

▲keisuke kandaの展示から。秋葉原のディアステージに所属するアイドルとコラボレートしたりなど、既存のファッションの枠組みを大きく超える創作が注目を集めます。

「ファッションとは何か?」を問いかける内容からは、彼らの服づくりに対する真摯な創作姿勢や、東京ファッションの新たな魅力が再確認できることでしょう。また、建築家の中村竜治のデザインによる梁を巡らした斬新な空間構成との相互作用も楽しみの1つです。1年振りとなる東京フッションウィーク開催のただ中で、クリエイションの根底に潜む問題意識やファッション観に対する10組のデザイナーによる回答は、最新コレクションの内容をはかるうえでも格好の物差しと言えるでしょう。会期は12月25日(日)まで。

▲梁で表情が隠れてしまっていますが、向こう側では会場構成を手がけた中村竜治さんと青木 淳さんが談笑しています。

「感じる服 考える服:東京ファッションの現在形」
期間:2011年10月18日(火)〜12月25日(日)

会場東京オペラシティ アートギャラリー
時間:11:00〜19:00(金・土は11:00~20:00、いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
入場料:一般1,000円 大・高生800円 中・小生600円

出展デザイナー/ブランド名(アルファベット順 )
アンリアレイジ/ ANREALAGE(森永邦彦)
h. NAOTO (廣岡直人)
ケイスケカンダ/ keisuke kanda(神田恵介)
マトフ/ matohu(堀畑裕之・関口真希子)
ミナペルホネン/ minä perhonen(皆川 明)
ミントデザインズ/ mint designs(勝井北斗・八木奈央)
サスクワッチファブリックス/ SASQUATCHfabrix(横山大介・荒木克記)
ソマルタ/ SOMARTA(廣川玉枝)
シアタープロダクツ/ THEATRE PRODUCTS(武内 昭・中西妙佳・金森 香)
リトゥンアフターワーズ/ writtenafterwards(山縣良和)