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『ダブルネガティヴスアーキテクチャー|塵の眼 塵の建築 』

『ダブルネガティヴスアーキテクチャー|塵の眼 塵の建築 』
ダブルネガティヴスアーキテクチャー 著(INAX出版 1,890円)

ダブルネガティヴスアーキテクチャー(dNA)は、建築家・市川創太を中心に、構造家やデザイナー、メディア・アーティスト、音楽家などからなるユニット。彼らの関心はまず、建築家が日々読み書きしている言語、つまり現在、建築を可能にしているさまざまな単位や記号、平面図や立面図・断面図、パースなどのノーテーションそのものに向けられ、「建築家の言語の限界は、建築の限界か?」と問うことからはじまった。

昆虫のような複眼がなめらかに連続した「Super Eye」を携え、塵に変態して、目を、耳を、感覚を、認識を変化させてみると、空間や建築はどのような形をとり、どのような可能性を獲得するのだろうか。リンデンマイヤーシステム、人工生命、セル・オートマトン、スモール・ワールド・ネットワーク、アルゴリズム、データマイニングなどの知見を蓄えつつ、実践へと結実していく、複雑かつ実験的なプロセスを約200点の図や写真とともに徹底的に紹介し、もうひとつの空間・建築像を展開していく。150×210mm、160ページ、和英併記。

以下、目次より;

●イントロダクション

●ノーテーション/空間ノーテーション/次元を保つ/どこから、どちらの方向に/描きにくいもの/エイリアンの視点

●なめらかな複眼/スーパー・アイ(超眼)/主観的/極座標/皮膚への深度/世界の中心

●コーポラ/形態や構造は視点のネットワーク/群れ/量的問題と自律性/人間の空間知覚を補う/内なる視点/局所決定/凝固/生命の複雑さ

●賢い塵/総体/場所性/可視性/建築の神経/環境の反射/完成予想図

●継承/凍結と開放/番犬

●塵の眼  など