新刊案内
臼田桃子ほか企・編
『Temporary housing + shelter』

『Temporary housing + shelter』
企画・編集/臼田桃子、木戸昌史、ボパ・チャイ、水尾あすみ、レイラ TC(Whatever Press + split/fountain 2,100円)

2011年ともに大きな地震に襲われたニュージーランドと日本。両国でそれぞれ出版プロジェクトを行っている split/fountainWhatever Press が、企画・編集チームを結成。「Temporary housing + shelter」をテーマに、世界各国20人以上のアーティスト、建築家、デザイナー、ライターたちの作品を1冊にまとめました。イギリス、オランダ、ドイツ、韓国、ニュージーランド、日本、アメリカ、カナダから作家が参加しています。

▲ 『Temporary housing + shelter』本文ページ Photo by Momoko Usuda

仮設性というテーマの下、この冊子自体をテンポラリーな家と見做し、本のあり方・つくり方自体を根本的に考え直し、つくり上げています。印刷に対しても実験的に向き合い、家電製品の高解像度のスペック競争に反するようなかたちで、ローレゾリューションのリソグラフ印刷をあえて採用しました。仮設性というテーマは冊子内にとどまらず、販売・展示に際しても、9月に開かれた「THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012」で屋外占拠を試みました。

▲ 「THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012」より Photo by Asumi Mizuo

グラフィックデザインは、オランダのコンテンポラリーデザインの震源地といえるヴェルクプラーツ・タイポグラフィ出身の気鋭のデザイナー、ライラTC。日本語タイプセットは同校卒の木村稔将。英語翻訳は現代アーティストのミヤギフトシが行っています。

10月現在、初版完売のため、二刷を11月以降に予定しています。セカンドエディションにぜひご期待ください。(文/Whatever Press 木戸昌史+臼田桃子)


企画・編集:臼田桃子、木戸昌史、ボパ・チャイ、水尾あすみ、レイラ TC
デザイン:レイラTC
版型:A4・A5・B5型混在、約162ページ
出版・発行:Whatever Press + split/fountain
お問い合わせ:info@whateverpress.com

*巻頭写真 Photo by Dante Carlos