経年変化をテーマにした展示「the time of things ciguë」
CIBONE Aoyamaにて開催中

直訳すると「モノの時間」というタイトルの展示がライフスタイルショップCIBONE Aoyamaで開催されています。

時がモノや素材にもたらす「恵み」、経年変化。その時間の経過をデザインの重要な要素として制作活動に取り入れているのがフランスの建築デザイン事務所ciguëです。展示ではそんなciguëの活動のなかでも、家具に焦点を当てています。

例えば、フランスのブルゴーニュにある製材場で雨風にさらされていた古材をそのまま利用してつくったテーブルは、塗装も施されておらず、テーブルトップとしてスチール板を被せたのみ。あるいは、果樹園で運送中の果物を傷めないように使われているパレット材を利用したテーブル。いずれもすでに長い年月を経た、素材そのものが時の証のような家具と言えます。こうして制作されたciguëのシリーズは、持ち主の暮らしによってさらなる時を刻み、変化していくはず。まるでジーンズのように、使う人によって同じものでも表情が変わってくる家具だと思います。(文・写真/長谷川香苗)

▲ 「PAL」。果樹園で使えなくなった古いパレット材を引き取り、均一な角材にカットしてつくられたテーブル。自然のままの天板は1つ1つ表情が異なります。廃材パレット、スチール製。

▲ 「XX」。1960年頃の軍用担架の脚部を利用したテーブル。ウッド、スチール製。


「the time of things ciguë」

会 期:10月26日(土)〜11月4日(月)
    11:00〜21:00

会 場:CIBONE Aoyama
    港区北青山2-14-6 青山ベルコモンズB1