NEWS | デザイン誌「AXIS」
2014.02.28 17:27
カバーインタビュー 片山正通(インテリアデザイナー、ワンダーウォール代表、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授)
インテリアデザイン界を牽引し、最も成功しているデザイナーのひとりといえる片山正通氏。バブル経済崩壊後の1992年にキャリアをスタートさせるも“鳴かず飛ばず”という不遇時代を経て、現在は数々のメジャープロジェクトを抱えるヒットメーカーだ。取材時には、小誌バックナンバーを見るなり、古今東西のさまざまなデザイナーや作品について熱く語り始めるような、デザインへの憧れを抱き続ける側面も併せ持つ。
特集 デザイン思考の誤解
昨今、「デザイン思考」という言葉を耳にする機会が増えている。イノベーションを生み出すための思考法やメソッドのことを指すようなのだが、その意味するところが明確でないまま、それぞれが個々の認識の下で使っているようだ。ある人は「デザイナー的思考法だ」と言い、またある人は「広義のデザインであり、あらゆる分野にデザインを導入することだ」と語る……。組織において「デザイン思考を取り入れよう」と言うものの、明確な定義と説明ができないから、上層部や周囲の理解・説得も難しい。いったいデザイン思考とは何なのか? 本特集では、その整理整頓を試みる。IDEO CEOのティム・ブラウン氏、慶應大学大学院メディアデザイン学科教授の奥出直人氏らに取材。
匠のかたち 結城紬
蚕の真綿からつむいだ糸で織り上げる結城紬は、ふわりと軽くて温かく、体に沿うようなしなやかさがあるため、極上の着心地が得られる。紬の最高峰とされ、数ある「織りの着物」のなかでも別格と評されている。今回は、国の重要無形文化財およびユネスコ無形文化遺産にも登録される「本場結城紬」の里・結城市を訪ねた。そこには、幾人もの職人の手と長い時間をかけてでき上がる、驚くべき織りの世界があった。
レオニード・ラート(J.&L.ロブマイヤー 共同経営責任者)
「“エモーショナル・サスティナビリティ”を持つものこそがいいデザインなのです」
創業1823年のオーストリアを代表するクリスタル製品とシャンデリアの老舗メーカー、J.&L.ロブマイヤー。歴史に甘んじることなく伝統的な職人技術の粋とデザインを融合し、新しい用の美を創造し続けている。その推進役で6代目にあたるレオニード・ラートを同社の工房に訪ねた
トピックス 境界を溶かすものづくりの場—SANDWICHというプラットフォーム
彫刻家の名和晃平が設立したクリエイティブ・プラットフォーム「SANDWICH」。生み出されるものは、名和の作品だけではない。プロダクト、建築、映像といったさまざまなジャンルのものが創作の対象だ。そして建築、3Dデザインなど、多彩なバックグラウンドを持つクリエイターが常駐あるいは行き来する。京都の旧サンドイッチ工場をリノベーションしたスタジオを訪ね、創作の場としての可能性を取材した。
トピックス コレクションから時代を探る、V&Aキエラン・ロングによる「ラピッド・リスパンス・コレクティング」
2013年のロンドンデザインウィークでは、新作の椅子や照明よりも、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)で展示された3Dプリンター製の銃に人々の注目が集まった。3Dプリンターのあり方だけでなく、ものづくりそのものを再考させるこの展示を主導したのは、同館シニア・キュレーターのキエラン・ロング。同年1月の就任以来、「ラピッド・リスパンス・コレクティング」という手法を提唱し、V&Aに新風を巻き起こしている。
トピックス イルマ・ボーム—感覚に訴えかける本のつくり方
斬新なアイデアを次々に実現させることで常にブックデザイン界のトップを走り続けるオランダ人デザイナー、イルマ・ボーム。その勢いは衰えを知らず、2013年はファッションブランドのシャネルとのコラボレーションを成功させ、パリのオランダ・インスティテュートでは過去のキャリアを振り返る展覧会が催された。アムステルダムにある彼女のスタジオでその独特な制作過程の裏側に迫った。
トピックス 台湾デザインセンターCEO 陳 文龍氏インタビュー—台湾だけでなくアジアの資産をデザインに向けていく
去る2013年10月、台湾デザインセンターのCEOに就任した陳 文龍氏。台湾最大のデザイン会社、NOVAデザインの社長からの転身が台湾デザイン界においても大きな話題を集め、時を同じくして、国際インダストリアルデザイン団体協議会(ICSID)の2016年ワールドデザインキャピタルに台北市が選ばれるというニュースも重なった。デザインを実践する側から、広くデザイン界を束ね、プロモーションする立場となった氏の今後の取り組みとは? 台湾デザインセンターに陳氏を訪ねた。
その他トピックス
変貌するイタリアのカロッツェリア
その他連載
ザ・プロトタイプ イクシー「ハンディー」
まばたきの記憶 「水の切り株」 文・スケッチ/鈴木康広
廣村正彰のJunglin’ 「電話しないケータイ、フォント?」
本づくし・書評 上田義弘/筧 康明/深澤直人
産学連携の正しいやり方 女子美術大学とDHC
フロム・ザ・ワールド ケルン/パリ/ハンブルク/福島/香港/深圳
クリエイターズワーク&ソウル 鈴木啓太/アラ・アーキテクツ ほか
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