AXIS179号より 特集
「インテリジェントカー」

現在発売中のAXIS179号の特集は「インテリジェントカー」。未来のクルマがどのような姿になるのかを検証していきます。

特集「インテリジェントカー」
ユーザーの感性に訴えるエモーショナルなデザインを。そんな言葉がカーデザイナーやメーカーのトップの口から発せられるようになって久しい。一方で、現在のクルマにはこうした情動的な要素だけでなく、先進技術や機能にまつわるイノベーションとその働きを表出させた知性的なデザインが強く求められはじめている。ダイムラーグループのデザイン担当バイスプレジデントを務めるゴードン・ワグナーは、先頃東京で行われたシンポジウムの席で次世代のクルマに求められる要件を、「単に美しいだけでなく、空力性能の面でも優れているなど知的なデザインであることが不可欠」と語った。エアロダイナミクスを筆頭に、クリーンエネルギー、自動運転と、かつてない勢いで技術革新が進むなか、知性や賢さにつながる“インテリジェントなデザイン”が、クルマの魅力を引き立たせる新たなデザインテーマになろうとしている。

インテリジェント化が加速する–カーデザインの姿を求めて
自動車メーカーが開発に凌ぎを削る自動運転技術は、文字通りクルマに知性を授ける。高度なクルマの情報化は、利便性や安全性の向上に寄与するだけでなく、人とクルマの関わり方にも新たな発想を促す。“インテリジェントなクルマ”という新たな視座から、カーデザインのこれからを考察する。

ゴードン・ワグナー (ダイムラーグループ デザイン担当バイスプレジデント)インタビュー
「メルセデス・ベンツのデザインには、いつもエモーションとインテリジェンスがある」

2015年にメルセデス・ベンツが、米国、ドイツ、日本で相次いで発表した3台のコンセプトカーには、自動車の進化を見据えたさまざまなアイデアが盛り込まれていた。エモーションとインテリジェンスを両輪に、自動車産業の先駆者として革新の歩みを進める同ブランドのデザイン統括者に、「クルマの知性」をテーマに話を聞いた。

見せる空力、見せない空力。新型プリウスが練り上げたインテリジェンス
石油に依存しない社会の到来を見据え、1997年にデビューしたハイブリッド車プリウス。世界販売台数は累計350万台を超え、すでに大衆車と呼べる存在となった。2015年12月に発売された4代目は、燃費効率につながる空力に正面から取り組みつつ、スタイリングへの考え方も大きな変化を見せている。与えられた開発期間は4年半。ここにはトヨタ全体のクルマづくりを改革する役割も課せられていた。

新エネルギーを知性に訴えるかたちーークラリティ フューエルセルの目指した バランス
ステーションで充填した水素をエネルギーにして走るFCV(燃料電池自動車)。ホンダは2002年のFCXを皮切りに、日米におけるリース販売で他社に先駆けてきた。長年にわたる開発の歩みを経て、いよいよ次期市販モデルの発表へと漕ぎ着けた2015年。水素社会に向けて新しくクルマが定義されるとき、その姿にはどのようなインテリジェンスが与えられるのか。

知性を持った移動体は、どんな姿をまとうか?
桃田健史×根津孝太×藤井直敬

クルマを巡るテクノロジーの進化によって、インターフェース周りのインテリアだけでなく、エクステリアはどのような変貌を遂げるのだろう。また社会インフラの拡充とともに、これからのクルマは世の中でどのような存在になるのか。ジャーナリスト、カーデザイナー、脳科学者という異色のメンバーが、クルマの未来を語り合った。

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