面出薫さん
「光の巡回展を振り返る」ーー
「Nightscape 2050」展にむけて

5月14日(土)から6月10日(金)まで東京・月島のTEMPORARY CONTEMPORARY で開催されている光の展覧会「Nightscape 2050-未来の 街・光・人」展。この連載では、光の専門技術集団ライティング プランナーズ アソシエーツ(LPA) による展覧会の主要なコンテンツについて5回にわたって紹介しています。

最終回は展覧会全体について面出 薫さんに総括していただきました。

2015年8月ベルリンからスタートした光の巡回展ですが、今振り返ってみてどんな感想をお持ちですか。

この展覧会は私たちが25周年を迎えるにあたって始動したプロジェクトで、2012年から構想に着手し、3年がかりで実現しました。内容は難解にせず「楽しく、解り易く、先端的であり、説得力のある」ものとして表現したいと考え、「体験的であり、教育的であり、創造的である」ことを目指しました。当初考えたこれらの目標は概ね達成できたのではないかと思っています。

何よりも展覧会に来ていただいた方々が楽しそうに会場で会話している光景が多くみられたことがうれしかったです。この展覧会は対話を触発するための仕掛けですから。そして会期中に来場者数がどんどん増えたことも収穫です。TwitterやFacebookで展覧会をご覧になった人たちが宣伝してくれたようです。4都市、約5カ月間に3万人余りの来場者がありました。

4都市での展示は全く同じものではなかったそうですね。

それがとてもよかったと思っています。ベルリンでの展示コンテンツは光のパビリオンを中心とした4種類だったのですが、シンガポール、香港、東京ではローカル色の強いコンテンツを追加しました。シンガポールでは建国以来50年にわたる光の歴史の展示や、香港では「光と遊ぼう」というコーナーが評判でした。東京では「東京」「隅田川」「地下空間」「コンビニ」「災害」という5つのテーマに従ってあるべき未来像を絵や模型にしています。それぞれの都市で少しずつ光の課題も異なりますからね。

私の中にも未来に対する楽観論と悲観論が交錯しているのですが、いろいろな対話を通じて希望を膨らませたいと思っています。希望をどうしたら叶えられるのか、皆でその工夫をしていきたいものです。

Photo by Toshio Kaneko

前回までの記事はこちら

「Nightscape 2050 – 未来の街・光・人」展

日時 2016年5月14日(土)〜6月10日(金) 平日 13:00〜21:00 / 土日 10:00〜18:00

場所 TEMPORARY CONTEMPORARY 東京都中央区月島1-14-7(旭倉庫2階)

主催 ライティング プランナーズ アソシエーツ(LPA)

問合せ先 ライティング プランナーズ アソシエーツ 担当:東 悟子 higashi@lighting.co.jp  TEL. 03-5469-1022
Facebook Page: Travelling Exhibition by LPA
https://www.facebook.com/lpa.exhibition/
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