デンマークの建築事務所BIGがエクアドルで手がける建築「IQON」
ファサード全体が植物多様性を示す

ビャルケ・インゲルスが率いるデンマークの建築事務所BIGは、南米では初のプロジェクト「IQON」を手がけている。これは、エクアドルの首都キトで最も高い建築物になるという。

市街と公園の間の端に位置し、周辺やその向こうにある火山と自然の素晴らしい景観が広がるこの建築は、コンクリートボックスを積み上げた33階建ての建築で、各戸に素晴らしい景色と屋外テラス確保するため、それぞれのボックスは角度をつけ配置されている。

1階部分の折り重なるような階段状テラスは、店舗スペースがあるオープンな広場となっており、日陰で休んだり、建物のロビーに入ることができる。

また、テラスにはさまざまな種類の植物を植えており、公園に近いテラスほど背の高い木が植えられる。バルコニーの下にある中空壁には、植物が根をあるのに十分なスペースがある。

このプロジェクトでは、ファサード全体がキトの植物多様性を示す垂直ディスプレイになっており、さながら都市の果樹園といったところだ。

テラスに植えた植物がおよそ5年後にはプランターからはみ出てしまうそうで、その際には街中の公園に植え替えて、公園と建築物を循環する緑のサイクルを作り上げる計画らしい。End