新生スウェーデン国立美術館で使われる緑色のクラークスランプ
デザインは地元ストックホルムのFrontが担当

スウェーデン国立美術館は、5年間の改修工事を終えて、リニューアルオープンする。ストックホルムでインテリアを手がけるFrontは、図書館用にランプを設置することを依頼された。

設置されるのは、クラシックな緑色のクラークスランプ。伸びていくような感じで、周囲にもなじんでいる。小さくて重い台座から、植物やキノコのようにランプが生えている。

高い天井に向かって伸びているものもあれば、折れ曲がって読書スペースやラウンジチェアを照らすものもあり、床から窓に向かって光を求めるものもある。高い窓に置かれたものは、次に来館するときには少し成長しているかのように、伸びたり、曲がったりしている。

クラークスランプと呼ばれるこのエメラルドグリーンのランプは、1900年代初頭には銀行や図書館、オフィスで人気があったそうで、緑色には落ち着きをもたらす効果があり、集中するにはよいと考えられた。ランプシェードの緑は直接的な光をさえぎって拡散し、内側の白いガラスは白い光を本に反射して、読書ランプとしてはうってつけだという。

Frontはしばしば、歴史におけるオブジェの文化的背景にインスピレーションを得ている。このプロジェクトは美術館からの依頼だったので、アーカイブを調べるには理想的な場所だったのである。 End