2019年 香港に世界最大級の視覚文化美術館「M+」が誕生
スイスの建築事務所 Herzog&de Meuronが設計

▲© Herzog & de Meuron

香港のWest Kowloon(西九龍)地区に新たな視覚文化美術館「M+」が2019年に誕生する。20世紀と21世紀のビジュアルアート、デザイン、建築、映像を香港、中国本土、アジア、その他の地域から収集、近現代の視覚文化美術館としては世界最大級になるという。

眼前に海を臨むWest Kowloon Art Parkに隣接する同館の設計は、スイスの建築設計事務所 Herzog&de Meuronが担当。空間、ファシリティ、機能の面で効率的なシステムを構築している。

▲© Herzog & de Meuron

▲© Herzog & de Meuron

さまざまな入口からアクセス可能なフラットな建築で、17,000平米の敷地には展示スペース、3つの映画館、大講堂、学習センター、ミュージアムショップ、パフォーマンススペース、カフェ、メディアテークを収容。公共の屋上テラスからはビクトリア港と香港のスカイラインが楽しめる。

また、図書館、アーカイブ、研究センター、会員専用施設、美術館のオフィス、レストランを収容する垂直美術館タワーが基壇から高くそびえ、アーティストの動画作品を展示するためにLEDファサードで仕上げた。

▲© Herzog & de Meuron

▲© Herzog & de Meuron

この建物でユニークなのは、敷地を二分する地下鉄に対する大胆な建築的手法。その存在を消すのではなく、その周囲を掘削して独特な「地下展示スペース」を作り、また同時に象徴的な「アンカールーム」として提示することで、もとの埋め立て地の特徴を活かしている。End