アメリカ建築家協会のAIAゴールドメダル2019
イギリスの建築家 リチャード・ロジャースに決定

▲photo:Dezeen Limited

アメリカ建築家協会(AIA)は、優れた建築家に対して贈られるAIAゴールドメダル2019に、イギリスの建築家 リチャード・ロジャース(Richard Rogers)が選ばれたと発表した。

100年以上の歴史を誇る同賞は、建築の理論と実践に長年功績があった個人を表彰するもの。ポンピドーセンターから9.11以降のニューヨークのスカイラインまで、彼の作品は建築の対話に影響を与え、社会に対する建築家の責任を改めて明確にしてきた。

フィレンツェで生まれ、ロンドンやイェール大学で建築を学び、レンゾ・ピアノ(Renzo Piano)と共同でデザインした初期プロジェクトの1つ、ポンピドゥーセンターは、1960年代半ば以降の彼の建築を象徴となっている。

やがてプロジェクトは、美術館建築に見られたエリート主義の顕示よりも、都市の中心に深く根付いた社会・文化の交流の場へと向かう。以来、建築家であると同時に、プランナー、都市計画の専門家、提唱者、人道主義者であることを目指してきた。

ロンドンに本拠を置くRogers Stirk Harbour + Partnersは、彼の指導とビジョンを通じて、住環境を活性化するプロジェクトに取り組んでいる。企業方針の理念から、技能と社会的使命の融合があらゆるプロジェクトに通底している。

彼のプロジェクトはいずれも、住民や利用者と関わり、空間の活用や認識について深い会話を行うことを目指している。End