リチャード・ノイトラの建築を再現
ファニチャーブランド Kettalが「VDL Pavilion」を制作

建築家 リチャード・ノイトラ(Richard Neutra)が1963年に設計した「VDL Research House II」は、建築と健康のあいだの関係性を表す「biorealism」などの彼の建築理論の体現する建築である。

この作品に着想を得て、スペインのアウトドアファニチャーブランド「Kettal(ケタル)」は、「VDL Pavilion」を制作した。大きさとしては12×4 mで、オリジナルのインテリア・レイアウトを維持しながらも、室内が完全に見える「透明バージョン」となっている。

ノイトラの息子であるディオン・ノイトラが監修しており、もとのディテールを尊重しつつ、最新の建築方法と材料を使用。自動スマートホームシステムも採用しており、とくに照明や空調、暖房を調節できるように設計。

「この箱は引き戸で完全に開け放つことができるので、家のなかの部屋が庭にもなるのです。この家は、地面や木々、海とは自由な関係で結ばれており、つねに自然のすぐそばにあります。つまり(自然への)案内人や「衝撃吸収材」となることで、日々の生活での煩雑なことを忘れて、必要なリラクゼーションスペースとなるのです」と、リチャード・ノイトラは語っている。End