花は1億7400万年以上前から咲いていた!?
中国の化石から新しい被子植物が発見

▲CREDIT: Fu et al., 2018

生物医学や生命科学が専門のオープンアクセス科学雑誌 eLifeの新しい調査によると、化石の植物種から1億7400万年以上前のジュラ紀初期には花が咲いていた可能性があることがわかった。

被子植物(開花植物)はこれまで、1億3千万年より以前には存在しなかったと考えられてきたが、今回研究者らが「Nanjinganthus dendrostyla」と命名した新しい花の種の発見により、一般に想定されてきた植物の進化の理論は再考されるという。

研究チームは、ジュラ紀初期の化石が含まれていることで知られる中国・南京地方の岩石の露頭、「南象山層(South Xiangshan Formation)」で採取された34枚の板岩から、花198点・標本264点を調査。

被子植物の主な特徴は、受粉前の種子である完全に閉じた胚珠があること。今回の研究では、再構成した花から、胚珠/種子をともに包んだカップ形の花托や子房の頂部があることがわかった。

中国北東部ではジュラ紀中期の被子植物が発見されているが、Nanjinganthusには他の標本と異なる構造的特徴があり、被子植物の新しい属を示しているそうだ。End