「霜」を付着しにくくする表面構造とは!?
ノースウェスタン大学が「葉脈」に着目した研究結果を発表

▲Credit: Stephan Herb

寒い季節にみられる「霜」は、水蒸気や結露が冷たい表面などに触れて結晶化したものである。見た目にはきれいだが、車に付着すると外が見えなくなるし、植物も枯れてしまうおそれがある。

さらに、飛行機の翼に霜がつくと抗力が生じてしまい、飛行できなくなることもあるという。また、冷凍庫や冷蔵庫に霜がたまれば、エネルギー効率を大幅に低下させてしまうのだ。

この霜の発生を防ぐにはどうしたらよいかと、米ノースウェスタン大学の研究チームはある研究結果を発表した。これによると、植物の葉では霜が全体を覆うのではなく、「谷筋」のようなくぼんだ葉脈には霜が付着しないことに着目。

そこで、材料の表面に微調整を行うことで、霜の形成を最大60%削減することができた。自然界でみられるような最適のギザギザの「山」と「谷」を表面構造にミリ単位で施せば、理論的には最大80%も霜の形成を抑えることができるとしている。

つまり、霜がつきにくいようにするには、素材よりも形状が大事だということだ。研究チームでは、こうした霜がつかないギザギザの表面を作る設計指針を作成し、提供することが目標だそうだ。End