プラット・インスティテュートのMaterial Labが
アボカドの種で新たなバイオマテリアルを開発

▲ credit to: material lab

米ニューヨークの高等教育機関 プラット・インスティテュートにある「Material Lab」は材料研究を行う組織で、25,000を超える材料サンプルを保有しているという。

そんなMaterial Labでは、Julia Brièreによる「AVOCADO WASTE:BIOPLASTIC AND MOLDS」というプロジェクトが紹介されている。バイオファブリケーション技術を使って、アボカドの廃棄物をアップサイクルする取り組みである。

▲ credit to: material lab

同氏によれば、世界中で年間約500万トンのアボカドが生産され、アメリカ国内では毎年約19億ポンド(約86万トン)が消費されている。その栽培には大量の水が必要で、輸送にはプラスチックや段ボールのケースが使われているのだ。

そこで、廃棄される前にアボカドの種を活用する方法を考案。100℃近い高温で2時間ほど種を焼き、フードプロセッサーで粒状にする。これをさらに同様の方法で焼いて、粉末になるまでフードプロセッサーで混ぜ、密閉した容器に保管することで材料として利用可能になる。

▲ credit to: material lab

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こうして、アボカドの種を原料とした新しいバイオマテリアルが誕生。今回はこの材料を用いて、カラフルなバイオプラスチックと鋳物を作り上げた。これらは従来のプラスチックやパッケージのシングルユースを抑え、循環経済を生み出す可能性を示唆している。

▲ credit to: material lab

この材料の作り方はこちらで公開されている。それほど難しい方法ではないなので、興味のある人はぜひチャレンジしてみよう。End