ベルリンのアートスペース SAVVY Contemporary
バウハウス100周年を記念した新プロジェクトを始動

西洋と非西洋の境界に立ってアートスペースを展開するベルリンのSAVVY Contemporaryは、バウハウス100周年を記念して、プロジェクト「SPINNING TRIANGLES: IGNITION OF A SCHOOL OF DESIGN」を展開する。

このプロジェクトでは、デザインの実践・理論・教育につきまとう新植民地主義的な権力構造に対して、挑戦と行動を探究するもの。これはバウハウスが「リバース」と「リシェイプ」をするデザイン学校であったという現実から始まっている。バウハウスは解法だけでなく、問題であったと捉え、デッサウ、ベルリン、キンシャサ、香港を結ぶ「循環するトライアングル」を通し、学校というかたちに縛られないデザイン学校を提案していく。

▲Photo: Mirko Mielke

長期プロジェクトはデッサウでスタート。ラオス出身の建築家 Van Bo Le-Mentzelがバウハウス・デッサウ校のミニチュアハウス「Wohnmaschine」を作成。内部は、精巧なインテリアデザインと展示スペースを備えた15平米のアパートメントになっている。この場所に客を招待し、複雑な現代の遺産に問いを投げかける。

次にキンシャサに移動して、シンポジウムとワークショップを通じて思考とデザインのプロセスを加速させる。このプロセスから新しい「学校」のプロトタイプをつくり出す計画だ。

▲Photo: Alexander Lech

そして、5人の「マスター」がこの「学校」をベルリンに輸出、そこで40人の学生が学んだり、学ばなかったり(unlearn)する。通常の学校のほか、一般からの参加も可能な講演者による継続的なプログラムから、バウハウスの伝統や現代性とモダニズムの物語に挑戦し、変革させることを目指している。

最終的に学校は海を渡り、香港のアートスペース「Para Site」に移動。このコンテクストからデザインの実践や言説を変えて行く活動を展開するそうだ。End