英国南極観測局の科学者・エンジニアチーム
西南極の氷床を2km以上掘削に成功

英国南極観測局(British Antarctic Survey)の科学者とエンジニアのチームは初めて、西南極(West Antarctica)の氷床を熱湯を使って2km以上掘削することに成功した。

この11人のチーム「BEAMISH」は、最低気温マイナス30度の氷点下で過去12週間にわたり、ラトフォード氷流(Rutford Ice Stream)で作業を実施。そして2019年1月8日(火)、63時間連続で24時間掘削作業を行い、地表から2152mの堆積層に達した。

この研究は、同地域が温暖化気候にどのように反応を示すのかを理解するのに役立つという。長年ラトフォード氷流で作業をしてきた同観測局の主任研究員 Andy Smith博士は、次のように述べている。

「私は長い間この瞬間を待っていました。そして、ついに私たちの目標を達成したことに感激しています。西南極で起きていることついては、私たちはまだよくわかっていません。氷の下に柔らかい堆積物がある地域を研究することで、この地域が将来どのように変化し、世界の海面上昇に役立てられるかをよりよく理解することができるでしょう」。

同チームはさらに2つの穴を開け(2つ目は1月22日(火)に達成)、2019年2月中旬まで氷上で作業する予定で、さらに数キロ先の第2の場所で作業が続けられるそうだ。End